春のはじめは

今年も震災の日、3月11日。
春のはじめは、震災のことを思う季節になりました。

震災当時、別のホテルに勤務していました。
水道、電気が使えるようになり、一部の客室を『お風呂に入りたい家族』に1時間単位で使っていただくことにしました。
食料もなかなか手に入りませんでしたが、何とか手に入ったもので500円ワンコインの食事も提供して。

フロントに来た時と、部屋を使い終わり食堂に入ってきたときの表情が全く違いました。
皆さんそうでした。
お風呂に入るだけで、人の表情があんなにも変わることが印象に残っています。

『被災地石巻』といっても、そこに暮らしていた人たちの『失ったもの』は人それぞれ。
さほど大変な状況ではなかった自分が、あれこれ言える立場にはないように思うこともあります。
それでも、震災を経験した者として『すぐ逃げる』こととか『助け合う』こととかは伝え続けていきたいです。

元旦、いつもの家族、そして帰省した久しぶりの家族と過ごしていたお正月に災害に襲われた能登の皆様。

いまだに大変な状況の中で、先の見えない日々を過ごしている方が多くいらっしゃると思います。
どうぞ、まずは自分自身を元気にすることを考えてください。そして元気が出てきたら、周りの誰かを元気にしましょう。