たのしい編み物

ある日『手編みのカーディガンが欲しい』と思い立ち、母にお願いすることに。
母は若いころ、機械編みでセーターやベストなどを編んでは、小遣い稼ぎをしていたので。

ところが『まなぐもみえねし、あだまもほんとでねがら無理だ』との答えが返ってきました。
友だちや同僚に『誰か、カーディガン編める人知らない?』と声を掛けましたが一人も見つからず・・・

ならば自分で作ってみましょう。
さすがにカーディガンに挑戦する勇気はないので、まずは小さな指だしミトンから。

ミトンの縁のポコポコ可愛らしい『ピコット』が大好きです。
小さいころのお気に入りの半袖ニットの縁もピコットエッジでした。
それは、さらりとしたサマーヤーンで母が編んでくれたものでした。
透かし編みの涼やかなニットを着る時のちょっと誇らしかった気持ちが思い出されます。
母はそのニットが『エメラルドグリーン』という色だということを教えてくれました。
それからは好きな色を聞かれると、答えは決まって『エメラルドグリーン』

どんなところに可愛らしさを感じるか?どんな色が好きか?
案外、子供のころのこういう体験が自分というものをかたちづくるのでしょうね。

何個目かのミトンの縁をピコットにしようと編み始めたのは良いのだけれど、これがなかなか難しい!
どうしても、反ってしまいます。
なぜそうなる?ならどうする?と試行錯誤を繰り返し、何度も編んではほどくを繰り返してついに満足のいくものができました。
何度やっても、上手にできるようになりました。

試行錯誤。分析。工夫。技術を習得。
楽しい編み物の醍醐味。